目の病気Q&A

遠視・近視

よく見えないのです。
ぼやけてしまって、ピントが合わない感じです。

遠視や近視かもしれません。

  • 遠視・近視はなぜ起きるのですか?

    光が網膜にぴったり焦点を結ぶよう調整する力がうまく働かない状態で、近視は光が網膜より前に焦点を結んでしまうもの、遠視はその逆で網膜よりも後ろに焦点を結んでしまうものです。

  • どうしたらいいでしょうか?

    近視には凹レンズを、遠視には凸レンズを眼鏡やコンタクトレンズとして用いて補正します。レーザーによって角膜の屈折力を変えてしまうことで、限りなく正視の状態に近づける屈折矯正手術も広く普及し始めています。

麦粒腫(ものもらい)

まぶたにポツンとした赤いものができ、
周囲が腫れて痛がゆいです。

麦粒腫かもしれません。

  • 麦粒腫とは何ですか?

    まぶたが炎症を起こして腫れ、充血、かゆみ、痛みを伴う症状をいいます。俗に「ものもらい」と呼ばれているものです。

  • 麦粒腫はなぜ起こるのですか?

    まぶたのふちにある毛根や汗腺、眼球に脂を分泌するマイボーム腺が細菌感染して起こります。汗腺やまつげの毛根に感染した場合を外麦粒腫、マイボーム腺の感染を内麦粒腫と呼びます。

  • どうしたらいいでしょうか?

    抗生物質の点眼や内服を行い、目をこすったりしないよう注意します。膿みが出てしまえば自然に治りますが、病院で切開して膿を出すこともあります。まずは受診してください。

糖尿病網膜症

糖尿病の担当医から眼底検査を指示されました。

糖尿病網膜症の疑いかもしれません。

  • 糖尿病網膜症とは何ですか?

    糖尿病の合併症の一つで、糖尿病が原因となって、目の中の網膜にある血管が動脈硬化を起こし出血する病気です。糖尿病に10年以上罹患で半数の人に、20年以上では8割の人に合併するとされています。当初、自覚症状はほとんどありませんが、出血をするようになると、視力低下として自覚されるようになります。網膜剥離をひきおこすこともあり、失明にもつながるおそれもあります。

  • 糖尿病網膜症はなぜ起こるのですか?

    糖尿病になると全身の血管で動脈硬化が起きます。目の網膜にも血管がありますから、この血管がつまり、神経細胞は酸欠状態になります。それを補うために新生血管ができますが、この血管がもろく、出血しやすいのです。

  • どうしたらいいでしょうか?

    治療の基本は、内科的な血糖のコントロールです。しかし、網膜症がある程度進行すると、血糖のコントロールと関係なく網膜症が進行するので、眼科的な治療が必要です。初期では、止血薬や血管強化薬剤などにより網膜症の進行を抑制することが可能です。進行してしまった場合は、レーザー光凝固、網膜冷凍凝固、硝子体手術が行なわれます。糖尿病と診断されたら、目に自覚症状がなくても定期的に眼底検査を受けるようにしましょう。治療の時期を失しないようにすることが大切です。

ドライアイ

目が乾燥する感じで異物感があります。
チカチカとまぶしく目もつかれます。

ドライアイかもしれません。

  • ドライアイとは何ですか?

    涙の分泌量が減ったり、量は十分でも涙の質が低下することによって、目の表面を潤す力が低下した状態をドライアイと呼びます。

  • ドライアイはなぜ起こるのですか?

    乾燥した部屋でパソコンなどのモニターをみつめる作業を長時間行うなどのほか、加齢による涙の分泌量や質の低下、膠原病やシェーグレン症候群など他の病気が原因の場合もあります。また、血圧を下げる薬や精神疾患に用いられる薬の服用により、涙の分泌量が減少することもあります。

  • どうしたらいいでしょうか?

    症状が軽い場合は点眼薬で緩和させることができます。改善が見られない場合、涙の出口である涙点に栓をして、涙の生理的な排出を人為的に遮断するような治療を行うこともあります。まれにドライアイがきっかけとなって重大な眼の病気を招くことがあります。目の異物感や疲れを感じたら、受診するようにしましょう。

飛蚊症

黒い虫のようなものが視野の中に見えます。

飛蚊症かもしれません。

  • 飛蚊症とは何ですか?

    飛蚊症は、目の前に虫や糸くずなどの浮遊物が飛んでいるように見える症状を指し、病気の名前ではありません。心配のないものと、病気が原因で起きるものがあるので注意が必要です。

  • 飛蚊症はなぜ起こるのですか?

    眼球内にはゼリー状をした硝子体という部分があります。硝子体の99%以上は水分で、わずかに繊維を含んでいます。加齢に伴いこの繊維と水分が分離し、やがて繊維の塊が眼球内をふわふわと浮いた状態になると、飛蚊症の原因となります。

  • どうしたらいいでしょうか?

    主には加齢(老化)に伴う現象で問題のない場合がほとんどですが、重大な病気(網膜裂孔、網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎)の前駆症状である場合もあります。すぐに受診し検査を受けてください。

ジェネリック

  • ジェネリック医薬品とはどんな医薬品ですか?

    特許期間が切れた後に発売される「後発医薬品」のことです。新薬の開発には莫大な費用と時間が必要とされます。そのため、「新薬」として最初に売り出される「先発医薬品」には20~25年の特許期間が設けられ、その期間中は開発したメーカーが独占的に製造販売することができるようになっています。しかし、特許期間終了後は、他のメーカーも「同じ成分、同じ効果」の薬を製造できるようになります。これが「後発医薬品=ジェネリック医薬品」です。

  • ジェネリック医薬品はなぜ安いのですか?

    新薬に比べて、開発時間や研究費用などが少なくてすむため、その分、価格を安く設定することができるのです。
    すでにその有効性や安全性が確認され、製造販売も承認されている新薬と「同じ成分」を用いるジェネリック医薬品は、開発や研究にかかる時間も費用も抑えられ、また承認までの手続きも少なくてすみます。そのため、価格は新薬より低く設定されています。

  • ジェネリック医薬品は安全性に問題はありませんか?

    ジェネリック医薬品の成分は、すでに先発医薬品として安全性が確かめられたものですし、製造販売についても新薬と同様の品質や安全性に関する規定があります。
    さらに1998年からは、品質確保を徹底するため、すでに市場に出回っているジェネリック医薬品についての「品質再評価」が実施され、「医療用医薬品品質情報集(日本版オレンジブック)」にまとめられて公表されるようになりました。

  • ジェネリック医薬品で注意すべきことは何ですか?

    成分的には同じであっても、実際の効き方に微妙な違いがあらわれることがあります。
    また、同じ成分でも、先発品と後発品で適応疾患が異なる場合がまれにあります。
    主成分は同じであっても、添加剤(安定化剤等)の種類や量が先発医薬品と異なる場合があります。その結果、からだへの吸収のされ方や吸収された後の作用の出方に微妙な違いが生じることがあります。先発医薬品からジェネリック医薬品に切り替える場合は、その「効きごこち」の違いを十分に理解することが必要で、不安なことがあれば遠慮なく医師や薬剤師に相談してください。

花粉症

目がかゆくてかゆくてたまりません。
くしゃみと鼻水も止まりません。

花粉症かもしれません。

  • 花粉症ってどんな病気?

    花粉症とは、花粉によるアレルギー反応のことで、症状は主に目と鼻に現れます。免疫という防御機能が花粉(アレルゲン)に対して過剰に働き、花粉症の症状が出ます。花粉が飛ぶ時期は、2月から4月にかけてのスギ花粉が最も多く、全体の80%を占めています。

  • どんな症状が出るの?

    一般的な症状には目のかゆみ・充血・涙目・異物感などがあり、目の周りやまぶたがはれることもあります。目以外の症状として、くしゃみ・鼻汁・頭痛・咳などがあります。こんな症状も?上記の症状の他に、食欲不振・不眠・イライラ感・倦怠感・集中力低下などの精神神経症が出てくることもあります。

  • どんな治療をするの?

    目の症状・鼻炎症状には、目薬・飲み薬・点鼻薬等で治療をします。花粉症の症状をおさえるためには自覚症状が出る前に、早期治療が大切です。花粉が飛び始める2週間くらい前から治療を開始することにより、花粉症の症状を予防したり、期間中の症状を軽減することができます。薬を使用してすぐに治る訳ではないので、医師の指示に従って根気よく治療を受けることが大切です。

  • 予防法まめ知識

    眼鏡やマスクの着用が効果的。目を洗うと傷をつけてしまう恐れがあるため、人口涙液等の点眼が有効。
    花粉が大量に飛ぶ日は洗濯物を部屋に干す。
    外から帰宅した際は衣服についた花粉を十分落としてからお家に入る。